アップサイクルチームは、墨田区にある製本会社「ITO BINDERY」を訪れた。社長の伊藤さんにお話を伺い、ノート作りのワークショップの体験と共に、工場見学をさせていただいた。
歴史的に墨田区、そして周辺地域の台東区や荒川区は、紙媒体を基盤とした商業が盛んな地域である。しかしデジタルメディアの普及によって紙媒体の需要が減退し、20年ほど前、ITO BINDERYは受託製本だけでなく、自社オリジナルのプロダクトを持つことが求められたそうだ。
ITO BINDERYオリジナルのプロダクトの原点となったのは、工場内に山積する廃材の段ボール古紙を使いいくつかの試作品を作ったことだ。その素材が現在のITO BINDERY代表的商品であるメモブロックの台紙になっている。古紙が何層にも積み重ねられた台紙はとても硬く、頑丈。分厚い台紙を切り分ける技術はITO BINDERYにしかない、独自の技術である。
工場でプロダクトを作るだけではなく、地域の人々や商品に興味を持った人々が製造過程を見れるように、工場内にガラス張りの壁を設置した。より商品の作り手と使い手の人々との距離が縮まるよう、直営店をオープンし、ノート作りのワークショップも開催している。
社長の伊藤さん、直営店で販売・ワークショップを担当する伊藤夫人、工場の職人の方々。長年使われ続けてきた機械や、新しく導入された機械が並ぶ工場で、紙と真摯に向き合うITO BINDERYに魅了された。紙製品の美しさを国内に広めるだけにとどまらず、国外のアーティストやデザイナーから注目を集め、販売の半分以上が国外とのコラボ製品だそうだ。
製造過程が可視化されることで、作り手とプロダクトに対する理解と愛着も深まり、作り手・伊藤さんの想いまでも受け取ることができた。
ITO BINDERY
〒130-0004 東京都墨田区本所2丁目16番地9号
